【世界が狂う】山中で突然地面が陥没して滑落。その先にあったモノを見て息をのんだ・・・何だこれ???

不気味 1件
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山で虫取りをする事に夢中だった幼い投稿者は、ある日いつもとは違う山へと足を踏み入れる。あまり人が入らないため細く荒い道が続く中、心細くなりながらもその歩みを止めない少年の前に、突然円形に開けた草地が現れた。
その場所にたどり着いた少年が、この後見た”息をのむ光景”とは───



2019/11/05

これ、俺が小学校6年生のときの話だよ。

夏休みの終わり頃のことだった。
当時俺は田舎に住んでて、家は農家だったから親が金を持ってなくて、ゲームとかあんまり買ってもらえなかったんだよ。
まあでも別に不満じゃなかった。外で遊ぶほうが好きだったからな。学校のプールも開放されてたし、川や沼で魚釣りもした。


けど、やっぱり夏休みと言えば虫捕りなんだよ。2日おきくらいに山に出かけて大きめの虫カゴ3つにびっちり虫を飼ってたんだ。あんまり捕れるんでカブトなんかは貴重じゃない。
クワガタの大きなやつだけ残して、あとは捕ってもすぐに逃してたな。

うーん、今はどうなんだろうな。長い間あの田舎の町には戻ってないけど、自然破壊で昔みたく捕れなくなくなってるのかもしれんね。



でな、その日は家で昼飯を食ってすぐ、捕虫網と虫カゴを持って裏の山に登ったんだ。
まあ、山といってもせいぜい300mくらいか。小学生の足でも1時間かからずに頂上まで着く。そんな山がいくつも横に並んでたんだ。


山に入って、前に来たとき木に焼酎を塗ったところに行ってみた。これでたいがい何匹かクワガタがついてるんだが、その日はカブトのメスが2匹いただけ。
他の場所も同じようなもんだった。

ああつまんねえな、って思って、少し冒険してみることにした。横につながってる別の山に入ってみるつもりだった。
といっても夏の盛りだから、草木が茂ってて道のないところには入れない。それでいったん頂上まで登ってそっから下を見下ろしてみたんだ。
 


そしたら右手下のほうにごくごく細い道が見えた。これは木を伐る人がこさえた道だろうと思って、そこまで下りて隣の山に入ってたんだよ。

で、その道はあんまり使われてないらしくて、子どもの俺がやっと通れるくらいの幅しかなかった。両脇は深い茂みでなんだか心細くなってきて、もう少し進んで広場みたいなとこに出なかったら戻ろうと思ってたのよ。
それが、ふっと目の前が開けて円形の草地に出たんだ。


不思議な場所でな、そこだけ草を刈って芝を植えたようになってた。
で、端のほうに岩でできた像みたいなのが一つあった。近寄ってみると、人間を掘ったもんじゃない。どう言えばいいかなあ。あ、奈良のほうに猿石ってあるだろ。あれに似てたような気がする。


その前で像をしげしげと眺め後ろに回ろうとしたとき、地面がぼこっと陥没したんだよ。気がついたら回りが暗くなって、俺はズザザザと斜面を滑り落ちてた。
んでも、たいした深さじゃない。せいぜい3mくらいかな。


俺は下に尻から落ちてあたりを見回すと、うすらぼんやり明るかった。上に俺が落ちてきた穴が空いててそっから光が射し込んでたんだ。

で、思わず息を飲んだよ。回りがぐるっとコントロールパネルみたいになってたんだ。やっぱり子どもの頃に浄水場の見学に行ったことがあるけど、あれよりもっと大規模でずらずらっとスイッチみたいなのが並んでたんだ。

それと、中央に石でできた四角い大きなものがあったんだ。当時はわからなかったけど、あれは石棺ってやつだと思う。ほら、古墳なんかにある。
でもな、回りのスイッチとかそんなものが古墳にあるわけがない。


上を見たら斜面はけっこうゆるくて、何とかよじ登れそうだった。気持ちに余裕が出てきて、ためしに手近にあったスイッチを一つだけ上に上げてみた。そしたらビコンビコンと音が鳴って、赤い色が上のほうで点滅しだしたんだ。

あ、これはヤバイ、そう思って逃げることにした。


斜面に四つん這いになって、滑るけどなんとか登ってったんだよ。ああ、時間はかかったが穴の縁までたどり着き、手をかけて外に出たんだ。
上から見下ろすと中が真っ赤になってるように見えて、警告音みたいなのもかすかに聞こえてきた。

俺の服は泥だらけになってて、また怒られるなあと思いながら、すっかり虫捕りをする気は失せて家に戻ったんだよ。
まだ早い時間だったから両親は畑から戻ってきてなくて、ばあさんが猫といっしょに居眠りをしてた。俺は汚れた服を脱いで洗濯機に放り込んだ。



異変に気がついたのは、夕方になって母親に呼ばれたときだな。案の定、俺の泥まみれの服を持って怒ってた。
けど、その言葉が変だったんだよ。

「また、こんな◯汚して」

・・・この○のところが、息を吸い込みながら「ピョゲ」みたいな発音に聞こえたんだ。まあでも、そのときは怒りのあまり発音が変になってるんだろうと思って笑わないでいた。けど・・・


はっきり異変に気がついたのは夕食のときだな。ちょうどテレビで7時のニュースをやってたんだが、アナウンサーの発音がおかしかった。全部がおかしいわけじゃなくて、ところどころにさっきのピョゲとかジャコみたいな音が混じるんだ。

それで「このアナウンサー、変じゃね?」って言ってみた。でも家族は普通に聞いてて、姉が「どこが?」って言っただけだったんだよ。
その時はそれ以上のことはわからなかったんだな。


けど、飯を食い終わって自分の部屋のベッドに寝転んでマンガ読んでたら、字が変なことに気がついた。見たことのないひらがなが印刷されてたんだ。
いや、何回か前に読んだことがあるマンガで、そのときは変じゃなかった。どう言えばいかなあ。形はどう見てもひらがななんだけど学校で習ったもんじゃないっていうか・・・


で、マンガの他のページも見たら、俺の知らないひらがなが3つあることがわかった。「に」と「れ」と「つ」だな。これが入れかわってる。教科書を引っぱり出して見ても同じだった。

で、それ持って、姉の部屋に行ったんだよ。
指で指し示して
「姉ちゃん、この字、何て読む?」って聞いたら
「ひらがなじゃないの、何言ってんのよ、ピョゲでしょ」
「おかしいと思わない?」
「ぜんぜん」こんな感じだったんだよ。


それで、わけがわからないながらもその日は寝た。
いやあ、そうだなあ、これが山の中での出来事と何か関係があるとか、それはまったく考えなかったな。
まあ子どもだったし、実害があるわけでもないし、1日寝ればもとに戻ってるかもしれないと思ったわけ。


でも、次の日も同じだった。3個の字が、書くときも話すときの発音も前と違ってるというだけ。
俺が話すときは・・・さあ、どうだったんだろうな。自分では普通にしゃべってたつもりだし、聞き返されたりしたこともなかった。そこには気がつかなかったなあ。


でな、山であの変な機械を見てから2日後のことだよ。その日は朝からばあさんが猫がいなくなったって探してた。
まあ、あの猫は夜に外に出てったりしてたからそのうち帰ってくるだろうと思ってたんだけどな・・・


で、よく晴れた日だったからもう一度あの山に行ってみようと思ったわけ。俺が落ちた穴がどうなってるか確認したかったし、もしできるなら穴にまた入って秘密を探ってやろうと考えたのよ。
下からは行く道がわからなかったから、こないだと同じように裏山に登って・・・


ところが、どうやってもあの横道が見つからなかった。それであの日のようにいったん頂上に出て、道を見つけようと思ったわけ。

そしたら・・・頂上にある倒木に大人が2人座ってた。その人らは田舎では葬式でしか着ない黒い背広の上下で、顔にでっかいサングラスを掛けてたんだよ。
あと、一人が手に、やはり黒い大きなバッグを持ってたんだ。

俺は大人の姿を見て、なんとなくバツが悪くてさりげなく下りて行こうとしたら一人から声をかけられた。

「坊や、道を探してるのかい?」
「い・・・え、そういうわけじゃ」
「隣の山に行ったかい?」
「いえ」
「ふーん、機械触らなかった?」
「いえ」
「変だなあ?坊やだと思うんだけどなあ」

一人がそう言うと、薄笑いを浮かべながら

「でもね、大丈夫。機械はなんとか直したから。それと、もしかして猫探してるんじゃないの?」
「いえ、その」

男はバッグを開け、ぐったりして目をつぶった猫を持ち上げてみせたんだ。家の猫にそっくりだったけど、垂れ下がった四肢の他に腹のところに
もう一本足がついてたんだ。

「坊や、もう2度とあの山に行かないでくれる。世界が狂っちゃうから。坊やもこうはなりたくないだろ。あと、このことは人に言わないで。まあ、しゃべっても誰も信じちゃくれないだろうけど」

それから、2人は狂ったように笑い始めたんだよ。




コメント

  1. 1
    名無しのオカルター:

    廚二「猫かっけえええ 通常の腕以外に独立したサブ・マニピュレーター(隠し腕)を腰部フロントスカートに内蔵かよ」

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