【恨み】養護施設の期間限定の里親制度、“深い闇”を生み出してしまった模様

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663 :2009/05/30
少し前に児童相談所の里親制度のドラマがあったが、養護施設でも期間限定の里親制度がある。長期の連休になった時だけだが、数日間だけ他所の家に預けられるのだ。
大概は小学校低学年までの子達だがそのまま高学年になっても里親からの希望で同じ子が預けられる事も多々ある。

勿論、実の親が預かりに来る場合もあるが忍は面会も外出にも誰も来て居なかった。
その頃の僕はようやく面会が許されて一月に一度、面会室で母や姉、稀に祖母と会える状況になっていたが、外泊なんてとても無理だった。


夏休みが中盤に差し掛かった頃、寮母から里親の所に預けられる子供達の名前が同室の子達全員を集めて告げられた。
里親に望まれて外泊が出来る子は大袈裟に喜び、望まれなかった子は泣きそうな顔で俯いている、全く子供達への配慮に欠けた報告だった。

去年までは毎年、夏休みと冬休みにある家族の元に里子に行っていたが、高学年になったために他の低学年のKが選ばれたRは、傍観者である僕が見ても可哀相だった。


その日からRのKに対する虐めが始まった。
普通なら室長か年上の僕達が止めなければならなかったのだろうが、Rの「里親にも見捨てられた」という気持ちに感情移入してしまったのか、虐めを止める人間は皆無だった。
それをどういう理由か忍が止めた。

「決まった事は仕方が無いから外でも出て落ち着こう」

「………」

頷いたRを忍は施設内の裏口から連れ出した。



664 :
裏口から通じるのは施設とそれを取り囲む高いコンクリートのブロック壁で、昼間でもどんよりとした空気が漂う場所だ。
僕は何度か忍とRを見に行きたい衝動にかられたがじっと我慢していた。

一時間以上経ってから二人は戻って来た。Rも心なしかすっきりした表情をしていて忍でも優しいところがあるんだななどと考えていた。


そして施設の子供達がそれぞれの予定に合わせて実家や里親の元に行く日、あんなに楽しみにしていたはずのKはどこか落ち着かない様子でぼんやりとしていた。
そんなKにも里親の迎えが来て連れて行かれた。
正面玄関の奥にある階段から覗き見していた僕等に一瞬だけ寄越した視線は今にも泣き出しそうな怯えた物だった。


Rが里親の元に行ったのは夏休み中盤で施設内の子供が一番減る時期でもある。
そんな中でRは忍を「忍兄ちゃん」と呼んでくっつきわましていた。

「アレ…上手くいくかなあ」

「それはRの気持ち次第だな。ちゃんと毎晩続けてたか?」

「続けてた!Kは絶対許さないから」

傍から聞いていても不穏な会話だった。僕は忍に食堂にお茶でも飲みに行こうて言って部屋から連れ出した。



665 :
お茶を飲みに行こうと言った手前、麦茶を二人分のコップに入れて片方を忍に渡した。忍は一気にそれを飲み干すと僕にニヤニヤに嫌な笑いを向けて来た。

「お前が気になってるのはKにRが何かしたって事か?」

「Rじゃなくて忍だろ、やらせたのは」

ふぅっとため息は吐き出して忍が話し出す。

「俺が教えたのは言霊だけだ。Rはずっと里親に世話になってたから相手の事をよく知ってる。だからKには里親の善意が全て悪意として捉えるように悪い言霊を与え続けたんだ。寝てる時は無防備だからな、Rは毎晩Kに里親の話を続けてた」

「それでRはKを虐めなくなったのか?そんな無意味な事で…いや、それで虐めなくなったのは良い事だけど…」

「無意味かどうかはすぐに分かるよ」

忍は空になったコップを僕に突き出してそのまま何処かに行ってしまい、夕飯の時間まで部屋には戻って来なかったから、恐らく忍だけの図書室に篭っていたんだと思う。


普段の半数以下になった食堂で寮母や寮長揃って食事が始まってすぐだったと思う。けたたましく電話が鳴り寮母の一人が席を立った。
数分後に寮長や男性職員が呼ばれて食堂から見える正門からバンに乗って出て行くのが見えた。そして視界の端に満面の笑顔を見せるRの姿が映った。



666 :
終わりです。



669 :
結局kはどうなったの?



671 :
Kは里親の元から帰されて入院しました。

 

引用元: https://anchorage.5ch.net/test/read.cgi/occult/1240312831?v=pc



コメント

  1. 1
    名無しのオカルター:

    さすが忍者 汚い

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