【閲覧注意】駅で俺と出会う事が出来たら、一緒に階段をのぼってくれる人を募集します…

「毎回、毎回、同じ夢を見る」という親友のM。オカルトを全く信じていない投稿主は、冗談半分でその話を聞くことに。
M曰く、真っ暗な駅のホームに立っており、やがて電車が来るというもので───



 単刀直入に話させてもらう。 
 これは俺が高校生の頃、ある出来事が切っ掛けで始まりだしたんだ。 


 俺には親友のMってやつがいて、ちょっと人より記憶力?が足りないというだけで中学校からは特別学級を進ませられてた。 
 ちなみにそれが原因で俺とMは中学校から別々の学校に通うことになった。でも、帰って来れば一緒に遊べるし大した不便は感じていなかった。 


 でも、高校にあがってからは話が別。高校デビュー、とまでは行かないけど新しい友人も沢山出来たのが原因で俺とMが一緒に遊ぶことは殆ど無くなったんだよね。 
 といっても月一くらいの頻度では一応遊んでいたけど、俺もバイトとかが忙しくなってあまりMと関わっていなかった。 



 そんなこんなで三年の春だったかな。Mから珍しく電話が掛かってきたんだよ。というのもMは元からあまり電話とか「遊ぼう」とかの誘いをするタイプじゃなかったから、大抵は俺から誘ってたんだ。 


 そんなMからの連絡に驚いたのもあって、俺はすぐに電話に出た。 
 以下、大体の思い出しで書きださせてもらう。 

「おうM? なした?」 

「いやさ、ちょっと俺、変な夢を見てるんだよね」 

「夢の話をするためだけにかけてきたの?」 

「いや聞いてほしいんだよ。その夢の中で俺はどこかの駅のホームにいるんだよ、それも地下鉄?みたいに真っ暗なんだ。夜ってだけかも知れないけど、まだ確かめたことは無いんだ」 

「まだってことは、何回か見てるのか?」 

「うん。毎日、毎回、寝るたびに必ず見るんだよ」 


 そう言った時のMの声はどこか震えているようにも感じた。 
 俺はあまりオカルト話とかが嫌いでは無かったので、冗談半分の話だろう、そう思って話を聞いてたんだ。


「それで、しばらく待ってると電車が到着するんだ。そして車掌さんが俺の顔を見て『また来ましたね』って、毎回呟くんだ。何の変哲もない人間なんだけど、何処か夢にしてはリアルで気味が悪かったんだよ。それで俺に聞いてくるんだよ

『切符はお持ちですか? 赤ですか、青ですか?』 

 俺は切符なんて買った覚えも無きゃ持ってもいないから、正直に『持ってないです』って答えるんだよ。そしたら車掌が

『じゃあ乗りますか? 乗りませんか?』 

 そう聞いてきて、その途端に目の前の乗車ドアが開くんだ。夢の中でまで電車に乗ろうとは思わないからさ、どうしようかと迷ってたらふと乗客の顔が窓越しに目に入ったんだ。
 なんか皆血色はいいけど、俯いててさ気味が悪いったらない。俺はそれを見た途端にハッとして乗車拒否したんだよ、そしたら

『そうですか、では白線の内側にオサガリクダサイ』 

 っていうもんだから、思わず後ろに何歩か下がるんだ。したっけそれを待っていたかのように電車が走りだして、気が付いたら汗びっしょりで夜中に目が覚めたんだ。それから俺は断り続けてる」 

「へーえ、じゃあこれからも断り続けろよ」 

「それがそうもいかないんだよ、最近は俺が断るたびに乗客がこっちを睨みつけてくるんだ。それも有り得ない程に目を見開いて、異常なくらいに大きな黒目をこっちに向けてくるんだよ!」 

「それで、俺にどうしろって言うの?」 

「俺はもうこの夢を見るのはうんざりなんだ、限界なんだよ!だから、お前にはホームで待っててほしい。試しに俺が乗ってみるから、見届けてほしい」 


 正直、何を馬鹿な事を言っているのか。そう思ってしまった。
 それは自分よりMが下の存在だというのを心のどこかで思っていたのもあるが、それ以上に何の信憑性も無いオカルト話が嫌いだったからだ。 

「それは残念だよ、生憎 夢 ってのは人と共有できない。オンラインゲームじゃないんだからさ」 

「いいや、お前はもう改札を通ったんだよ」 

 そう言って通話は切られた。その時は何のこっちゃ、と思ってそのままいつも通りに寝たんだけど、すぐさまMの言っていた事が理解できた。 
 その日、俺はMの言っていた世界と全く同じ夢を見てしまった。



 そこは確かに駅のホームで辺りは電気の光が届くところ以外は真っ暗だった。後ろの方には階段があって上に続いているものの、電気が点いていないのでやけに不気味で行く気は起きなかった。 


 しばらくすると電車がやってきて、俺の前で止まった。車掌が顔を出し 

『切符はお持ちですか? 赤ですか、青ですか?』 

「持って無いです」 

『乗りますか? 乗りませんか?』 

「のりませn」 

 そう答えようとした時だった、俺の背後から声がしたのは。 

「乗ります」 

 Mだった。車掌はにっこりと微笑むとMが乗ったのを確認し、ドアを閉めた。 

「じゃあな〇〇、ちょっとこの夢の謎を解きに行ってくるわ」 

「お、おう」 

『白線の内側までオサガリクダサイ』 

 その一言だけを残して、俺の夢は覚めた。 


 それからというもの、俺はこの夢を毎日、毎回観るようになってしまった。 
 これは俺の憶測にすぎないが、この夢を見るのはこの夢を『認識』した人なら誰でも見れるらしい。というのも、俺が高校の同級生何人かに話したらその同級生もこの夢を見始めて、夢の中でも会うようになった。
 こうなってくるともうオンライン状態で昼間は学校で、夜は夢の中でお喋りと個人的にはある意味で楽しい体験だった。


 のだが、友達の一人が呟いたんだ。

「じゃあ試しにいつも来る電車に乗ってみようぜ」

 俺は勿論パスした。気味が悪かったってのもあるが、Mが戻ってくるのを待たなくてはいけないからだ。 

「じゃあ、行くか!」 


 友人たちはその電車に乗り込むと、手を振って行ってしまった。 



 次の日、友人たちは皆学校を休んだ。他の同級生は「一斉に休むなんて珍しい」程度にしか思っていなかったが、俺はただならぬ恐怖をその時に覚えてしまっていた。
 友人たちのスマホに連絡してみたものの、全然つながらないし。担任に聞いてみても「体調がすぐれないみたいで、親御さんも困っている」って言うだけ。
 友人たちに会いに行く気にも起きないどころか、怖くて会いに行けない自分が居た。 


 それからというもの、毎回寝るのが怖くて仕方なくなり、あまり睡眠をとらなくなった。勿論、そのお蔭で留年してしまい、遂には高校を中退してしまった。なんとも恥ずかしい限りです。 


 何はともあれ、なんとか適当な仕事に就くことは出来ました(資格はそれなりに持っていたから)が、やはり睡眠不足が仇となって最近はめっきりうまく行ってません。もうこの生活にも疲れてきたので、俺もMを待ちがてら階段を上ってみようかと思います。 



 という話を誰かに認識してほしくて書かせてもらいました。 
 流石に自分は小心者なので電車に乗る気は起きませんが、階段は登ってみようと思います。もしかしたらこの夢を終わらせることが出来るかもしれないし、立ち止まっていても何も始まらないと思うので。 
 もし認識することで俺と会うことが出来た際には一緒に登ってくれる方を募集します、出来れば強そうな人で(笑) 
 



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