山道を歩いていると家屋を発見。廃墟同然だが明らかに不可解な部屋があって…

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464:
まあ、かなり前の話なんだが、一時期渓流釣りに凝ってた。
友人が本格的に嵌ってて、それに付き合って始めたのだが、結構楽しかった。
川の上流を目指して、山奥まで入る事しばしば。絶好のポイントを探して、人跡未踏の場所に踏み入ること自体、ほとんど探検気分だった。


ある日、友人と二人で、かねてから目をつけていた川に行った。
四駆で林道を越え、悪路が途切れる場所に車を止めようとすると、友人がエンジンの不調を訴えた。エンストしちまった。
もう釣りどころじゃない。こんな人気の無い山奥まで来て、どうやって帰るんだ。

とりあえず知り合いかJAFを呼ぶしかないだろってことになった。
徒歩で山道を引き返していると、何か私道みたいな細い道を発見した。

 

465:
県道まではまだ遠い。人家があるんだったら、そこで電話を借りようって話になったんだが、果たしてこんな山の中に電話なんか来てるのか?
疑心暗鬼のまま進んでいくと、平屋らしき建物の屋根が見えてきた。予感どおり人の気配が無い。
まったくの無駄足になって、二人ともどっと疲れが出た。

近づいて家屋の様子を見るに、ほとんど廃墟同然。
どちらともなく、ちょっと家の中に入ってみるかってことになった。
がたのきた雨戸には鍵がかかってなくて、開けようとすると枠が外れそのまま倒れてしまった。

何があったんだってくらい、中は荒れ果てていた。
畳はめくれて投げてあり、本棚は倒れ、その上に横倒しになったストーブ、汚れた布団や衣料、家財道具などがばら撒いてあるかのよう。

足の踏み場もないなと思っていると、友人から声がかかった。
二人で玄関の方に回ると、土間と上がり框があって、板張りの居間には囲炉裏らしきものが、といってもシロアリに食い荒らされて、床板は穴だらけだったが。
居間の引き戸を開けると、工房らしき作業場があり、大量の陶器の破片が散乱している。

 

466:
陶芸家でも住んでいたのだろうか。
外には窯らしきものもあったなと話しながら、作業場から入るドアをゆっくり開けた。
一つは洗面所と浴室。ここも泥だらけで、浴槽には澱んだ雨水が溜まっている。
もう一つのドアを開けようとして、何か背すじがぞっとした。
友人がドアノブに手をかけたと同時に、もう行こうと声をかけたのだが、扉は開かれてしまった。

その部屋は整然としていたのだ。
ここの住人が寝室として使っていたのかもしれない。
六畳間に布団が敷いてあり、横には小さなちゃぶ台があった。ちゃぶ台の上には空の湯飲みと灰皿があり、そこにはたばこの吸い刺しが。

まるで今しがたまで、誰かがそこにいたような感じだった。

 

467:
布団の枕もとには石油ランプがあり、近くには週刊誌が広げてあった。友人は無言でその週刊誌を拾い上げ、発行日の日付を確かめた。
それから、「三年前のだ」とつぶやき、お互い顔を見合わせた。
と同時に、二人ともわめきながら部屋から転がり出た。


私道に分岐する林道まで走って逃げて、そこで息をつきながら、しばらく休んだ。

「あそこってさ、発狂した人間が住んでたんじゃねえかな」

僕は自分の恐怖についてしゃべった。
友人は目を閉じて、しばらくこちらの話を聞いているようだったが、ずっと無言だった。
どう思う?こちらから訊ねると、友人は静かに話した。

「あの部屋だけど、・・・・・虫とか動物が入ってきた形跡が無かったよな」

「本当に人間が住んでたのかな」


「さて、車どうすっか?」

僕は聞いていない振りをした。


おわり

 

 

468:
車どうしたのか気になる。それと 何が原因で動かなくなったのかが・・・

 

 

486:
>>464
3年ぐらいの荒れ方じゃ無かったってことか・・・?

 

 

491:
>>468
>>486
その後、県道まで出てトラクターをヒッチハイク。農機具の修理店に連れていってもらい、工具を持って引き返した。
結局バッテリーパックにひびが入ってて、液漏れしてエンスト。中古のバッテリーに交換して車は動いた。

あと、自分は部屋の荒れ方が異常だったことにびびったが、友人は作業所にあったスズメバチの巣や、至る所にあった蜘蛛の巣が気になってたそうだ。
あの部屋にはなぜか蜘蛛の巣一つなかった。 三年間放置された部屋という感じでは絶対なかった。
まあ普通の人間なら暮らせないし、寝泊りはしないと思って、何かひどく怖かっただけなのだが。

あと、村の人たちは家のことを知らないと言い張った。タブーだったような気がする。

 

引用元::http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1545666211/



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