「異常に大きな顔の少女と老婆が暮らす家」霊感持ち友人が夢で見たコレが実在するのか検証した結果…

恐怖 0件
霊感持ちの友人が見た怖い夢。
夢の中に出てきたのは、既視感のある景色の先にひっそりと建つ廃墟のような家とそこで暮らしているらしい少女と老婆の姿だという。
しかしこの二人、かなり異様な見た目をしていたようで───



バブル絶頂期 当時のオレは世の中が浮かれているのと反比例してどんよりとしてた
理由はともかく常に不安と暗雲が心の中に立ち込めている状況でまるで先の見えない闇の中、どうしていいかわからず立ち往生している感じだった

そんなオレにもその頃いつもつるんで遊んでた相棒がいた
そーだなぁ~、仮にAとでもしときましょうか
外見はいつもギラついた感じの厳つい奴でちょっと何を考えているのかわからない様な雰囲気を醸し出してる
でも内心は繊細で優しい人間、そして少しだけ霊感の様なモノを持っている


いつものようにそのAと一緒だったある日の事…そうだなぁ、寒かった記憶があるんで季節は冬だったか…
オレ達、M商店街(当時は人通り多し)歩いてておもむろにAが言ってきた
『TK(オレのニックネーム)、ちょっと話したい事あるんで寒いし近くの喫茶店でも寄って聴いてくれねぇ~?』
このAがそんな事言う時は決まって金縛りにあっただの変なもん視ただのそっち系の話だ
オレも当時から嫌いじゃないのでニヤリとして返した
『ハイッ、きたー!待ってましたよ~、ソレを~!さっ、早く店入ろうゼッ?

オレ達はすぐさま最寄りの茶店に入りコーヒー飲みながらAの話を聴き始めた
ところがそのAの話聴いてるうちにオレは自分でもはっきりとわかるほど寒い時期なのに嫌な汗をかいてしまった
それほどに彼の言う事が予想外に怖く、慣れてる自分でも冷汗かく様な怖いモノだった

……その話の内容は、、、冒頭からネタ明かしたいと思う それは昨晩Aの見た『夢』の話だった


ーーー気がつくと、どこか見た事ある様な景色の中、Aは車を走らせていたようだ
そこは山道だけど割と広めの道路で何故か行くあてもなく延々と山の奥へ奥へとかなりのスピードで運転してる
何かに焦っていて急いでいるのは自分でも自覚していて、でもソレが何なのかわからない
そんなおかしな状況で運転していると、日も沈みかけ辺りが薄暗くなる中、前方に本線と分岐する舗装もされていない細い山道が見えてきた
彼はそこで路肩に車を停めて今度は徒歩でその細い山道を小走りに歩き出す
するとますます道が険しくなり終いには獣道のような藪をかき分けてしばらく向かった先、行き止まりの最終地点に空けた小さな平地が見えてきた
その奥にどう見ても人の住んでない廃墟のような昔の木造のバラック?みたいな建物がひっそり佇んでた
日もすっかり落ちて真っ暗だった建物の敷地内にAが一歩踏み込むや否や家の中に急に薄暗く電気が灯った
まるで客人を今か今かと待っていたかのように…
あっ!きっと此処に自分は用事があったのだとAは確信して誘われるかのごとくもう一歩踏み出した瞬間、草ボウボウの庭の脇から人影が飛び出してきた?
ギョッとするAの腰にソレが速攻で抱きついてきた

『うふふふ おにーちゃん あそぼ』

不意を突かれ尻もちをついてもソレは腰から手を離さずちょうどAの腹の上に後頭部が乗ってる状態
つまりうつぶせで抱きついたままのソレはおかっぱ頭の4,5歳位の女の子だったらしい
ただし現状顔見えない しかも超おかっぱで襟足とか刈り上げた感じのちょうどサザエさんの『ワカメちゃん』といえばわかりやすいだろうか?そんな感じ
そいつがズルズルとAの腰から這い上がっていき胸、肩、首ときてついに目の前まで顔を近づけてきてようやくわかった(しかも鼻と鼻がくっつく程の異常な近さ)
あっ、この子おかしいと!
おかしいといってもあたまが変という意味ではない もう、見た目そのままがヤバいという事
いわゆる『水頭症』みたいなぷく~~っと風船膨らませて破裂寸前の異常にでかい顔で身体とアンバランスの三頭身位の一目で何かの奇病患ってるのがわかった
そいつが異常なハイテンションで懐いてくる 服装も一体、いつの時代?というようなぼろぼろの赤い半纏着てたそうだ
そんなの現実だったら気絶レベルで恐ろしいが夢の中だと不思議と怖くない
いや、むしろ可愛らしく感じてきてしばらく庭で遊んでやったらしい

奇妙な程打ち解けて仲良くなった頃合いでその女の子が言ったらしい

『おうち あがって おばあちゃん びょうきなの』

見た目よりも少し言葉足らずなのはやはり知恵遅れでもあるようだ
どうやら自分の祖母に紹介したいという事らしい
お婆さんと二人でこんな山奥で暮らしてるのか?
木製の引戸みたいな古い玄関を少女が開けて手招きされる
恐る恐る入ると中は日本昔話に出てくるような、小さな土間があって一段上がったところにむしれた畳があり、その奥にところどころ破れた障子の襖が見えた
『あー、きっとあの奥にお婆さん寝てるんだなぁ』とっさにそう思った
居間に裸電球ひとつだけでとにかく薄暗い
襖の奥の部屋も障子の穴の向こうが真っ暗で電気も付いてない
なにか薄気味悪いものを感じて座敷にあがるのも躊躇していた
そんな自分の気持ちなどおかまいなしに少女が手を取り強引に引っ張り込む それが尋常じゃない程の力だったらしい 到底4,5歳の女の子の力には思えないくらいに…

『あのねーおばあちゃん てとあし びょうき あるけない いつもねてる』

少女が言ったそばからアレっ?て違和感あった
…というのはさっき自分がこの家の敷地に入った瞬間、灯りが点いたよなと…
少女ははなから庭にいて草むらから現れた お婆さんは病気で歩けない じゃあ、一体誰が電気を点けたんだろう?

そんな事を考える間にも少女、奥の襖開けようとしてくる
とにかくバランスのよくない身体なのに動作が異様なほど機敏
あっという間に空気も読まずにいきなり襖をピシャンと全開にしてしまった!
居間の電球でぼんやり光のとどく部屋の真ん中にこれまたぼろい布団が敷いてあって掛布団の中に白髪の老婆の毛髪だけが薄暗い中でもはっきりと見えた
その奥になにやら床の間らしき場所もかすかに認識できた

『おばあちゃん また ともだち つれてきたよ』と少女が言った

布団被ってた老婆がゆっくりと顔だけ出して挨拶してきた

『……おうおう、いらっしゃい よかったなぁ 友達出来てぇ~……この子と遊んでもらいありがとうなぁ~
……まぁ、ゆっくりしていって下さい』

この孫からして…そう考えると一瞬怖いイメージを想像したが、肩透かしをくらってしまった
それは全くもって普通の老人だった
寝たきりからか頬はこけ顔色も悪いがどこにでもいそうな老婆である
Aも二言三言挨拶交わしてすぐに少女にもっと遊んでとせがまれる

そんなやりとりしてるうちにだんだんと暗闇に目が慣れてきて何気に部屋の全貌がわかってきた
奥の床の間になにか飾ってあるのが見える さりげなく目を向けて観察してギョッとする

‥‥う、うわッ! ちょッ、やっぱ やっべェェーー家来ちゃったよ、どうする?どうしよう(・・;)‥‥

Aの視界に飛び込んできたモノとは…
でかい出刃庖丁だったり斧だったり鎌だったり、数々の刃物が立て掛けられていた
そのどれもが刃の手入れが良くギラギラとつい先程まで研いでいたかの如く鈍い光を放っている
この家の古さとは対照的に…
少女は相変わらず遊ぼと言いながら布団の回りぐるぐる走ってる
すると布団のそば走ってるもんだからだんだんズレてきちゃって浴衣着た老婆の腕の部分がはみ出してきてる
Aは半分本能的に自ずとそこに視線を移動させてしまい、見てはいけないものが視界に写り込んできた

老婆の肘から先の腕の部分
その部分だけでも相当な数の目ん玉、つまり眼球が皮膚にめり込んでひっついてるのを…
腕から手にかけて徐々に小さくなる目ん玉がびっしりとあり、手には小指の横から不自然なくらい直角に曲がった指がもう一本生えていた
しかも年寄りとは思えない真っ赤なマニキュア付けてたって
極め付けは老婆自身ニコニコして目を細めて天井見てるんだけど腕の眼はずっとAを凝視して観察してる
自分が動くとその眼も追ってきてずっと視線が合ってる感じ
あとはいたって普通、顔も態度も全然普通
そして布団からはみ出した腕を隠そうともしない それが此処では当然とでも言うように… この少女にしてもそう
自分が醜いとは微塵も感じてないし、頭おかしいとも自覚してない
この山奥の家の中だけが自分達の当たり前の日常であって、外の世界の事などまるで知らない様子

この状況を勘の良いAは一瞬で悟っちゃったんだよねー
普通ならギャー!って叫び声あげながら逃げ出して眼が覚めるというオチなのかとオレも中盤から想像してた
しかし想像とは大きく違った

A、そのまま気づかぬフリして何日か一緒にその夢の中で暮らしたって!
いつ自分が怯えてるのバレてしまうかヒヤヒヤしながら…それはもう辛かったって!
オレがAの話聴いてて一番怖かったのココです もう、冷や汗モンでしたーーー


・・・・以上がAの夢の中の出来事です
さて、本題はこれからなんですよね
この話の核心は別のところにある

後からAが言うには実は夢の冒頭部分で車走らせてた道路は記憶あって何処なのか思い出したって
実際にある国道だし山の景色が同じだと
その道、◯◯号だった
Nに抜ける道で心霊スポットも点在してる我々にもお馴染みのあの◯◯号
現実にあの分岐の細い山道あるような気がするとA、そんな事言われたら昔からオレ、そのては大好物なんで気になってしょうがない
当時は携帯など持ってないし図書館とかでいろいろ調べ出して
どうやら夢の婆さんは妖怪で『百目鬼』というのにそっくりだとかU市に実在する『◯◯通り』という道がありそれは『◯◯太』が退治した化物だとか
そんな伝説からきてるとかわかってきた
今と昔、何ら変わりないよ、オレのやるパターンは(笑)
そんな下準備していざ行きますかってなって、Aが車で朝迎えに来て夢の中と同じに奴の運転で行く事にした

それはいきなりだった… ◯◯号って当然旧O市街地突っ切る訳だが、例の前出で話した家のすぐ近くのY字路で信号が赤になり停止した
そこから少しだけ見えてんだよ、あの家
Aがアレッ?て顔してその家凝視してたから気になってそちらに目を向けたらなんかチラチラと動く赤いモンが目に飛び込んできた
信号青になりAが躊躇しながらゆっくりと車発進させてその家の真横通った

率直に言う
Aの夢ん中のボロ家は場所こそ違えど昔から知ってたココなんだとこの瞬間に確信した
衝撃だった !!だって同じなんだもん、Aの夢の話と!!
見たくないのに視てしまった…
浴衣みたいな柄の厚手の着物を着た白髪の婆さんが赤い半纏着た背が低いけど頭の異様にデカいおかっぱの少女と手を繋いで玄関の中入ろうとしてるのを!!
お婆さんはあきらかに足が悪く杖ついて身体を不自然にヒョコヒョコ揺らしながら……っていうか義足なんじゃね?
そして何より怖かったのは我々がその真横通り過ぎる瞬間、少女がこっちクルッとこっち振り向いて車乗ってるオレ達見ながら指差して微笑むとかじゃなく文章にするとこんな感じ

『ゲラゲラゲラゲラ‥‥‥‥』

もう面白過ぎで腹痛いって位に爆笑してた
その大きく開けた口、みそっ歯で前歯が左右犬歯のところに1本ずつ生えていて牙みてえになってて口ん中真っ赤だった
今でも良く覚えてるよ、血みてえに……
まるで作るの失敗した日本人形だよ!!
それ視た瞬間、無言でAはUターンして検証せずに終わってしまうという後味の悪い結果となった・・・


それ以降、何故かAとは疎遠になり、
それからほどなくしてある事情で遠くに行ってしまい彼とは二度と会う事は叶わなかった
昔とほとんど変わりなく今でも家は存在してる
ナンバー付のかなり旧式の車も置いてあるね
しかしおそらくもう誰も住んでないと思う
『蛇桜』で入りますか(笑)
嫌、やはりやめときましょうかね………。


ーーーー最後にこれを親愛なる友人◯◯君に捧げます 若き日の楽しかった記憶と共に 敬具


ー完ー



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