不思議な老猫と田舎の井戸

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1:
最近になって思い出したんだけど誰かに聞いて欲しくて立てた

 

7:
小学2年生の夏までは田舎の実家に井戸があったんだ 
そして自分が生まれるのより前から実家に老猫が飼われてた

 

9:
その猫は大人しくてすごい頭が良い雌猫だったのは未だに良く覚えてる
ふすまを手で開けて入って来たり客人を客室まで案内したり 
とにかく近所でも知らない人はいないくらい振る舞いが猫というより人染みてた 
実際化け猫よわばりされてるのを聴いた事もある

 

12:
祖母が言うには赤ちゃんだった自分の枕元まで来て話しかけてるのを見た事も何回かあるらしい
それも猫語じゃなくて人語で
自分が寝ている部屋から知らない女の人の声がするからふすまを開けると決まってその猫が居たらしい

 

14:
当然というかその地域ではボス的な存在だったらしい 
実際幼稚園ぐらいだったか深夜祖母に連れられて曾祖母の家に向かっている時に空き地でその老猫が中心になっている集会にでくわした事も何回かあった 
祖母がそういう時は話しかけないようにする事を自分に注意してくれたのをつい最近思い出した

 

15:
小学校に上がるか上がらないかの季節に曾祖母が死んだ 
葬式は家で行った、はず 
何故かうっすらとしか記憶が無い・・・ 
老猫は隅で大人しくしてたけれど出棺の時に一回だけ短く鳴いた 
何時もみたいなしゃがれ声じゃなく澄んだ高い声で鳴いた
出棺が終わった後お坊さんが神妙な顔で老猫を見つめてたのを最近何故か思い出した

 

17:
小学一年生の半ばぐらいで弟が出来た 
老猫は何故か興味を示さなかった、らしい。 
当時自分は人見知りで友達が全然居なかったからいつも家で遊んでた。
というか親から見ると作る気が端から無かったように見えたらしい 
まあ従兄弟がいたからそいつと遊んでた記憶しかない。
従兄弟がいないときは老猫と遊んでた、らしい 
らしいっていうのは自分にその記憶が全く無いから。 
何年か立って親に言われてびっくりしたのを良く覚えてる。 
当時たまに気が付いたら時間が飛ぶことがあったけどたぶんその時なのかもしれない

 

18:
小学二年生になった頃には老猫はボス猫を辞めていたらしい 
代わりに若くて大柄な雄猫がボスになってた 
それでも夜中になると他の猫が老猫を訪ねて来てるのを何回か見た記憶がうっすらとだけどある。 
今思えば寝ぼけてただけなんだろうけど夜中トイレに行くとたまに老猫と鉢合わせる事があって普通に人語で会話していた様な・・・
まあ寒いね、とかおねしょしなくなったのか、とかたわいもない話だったけれど・・・

 

20:
当時はその猫が人間染みた行動をとる事は全く怖く無かった 
まあ子供だったからそういう物だと思ってしまって感覚が麻痺していたんだろう 
二年生の夏、その猫が死んだ

 

22:
当時実家は土地だけは広くて母家と分家と倉、そして庭の外れにもう確実に百年以上は使われていない井戸があった
井戸の上には転落防止の為に木の蓋があった。 大分古くなってたけれど。 
8月の半ばだったか、お昼頃のそこを通ると老猫が木の蓋の上で寝てた。

 

26:
最近まで何故かここからの記憶があやふや、というか全く無かった。 
未だにうろ覚えなんだけども
危ないよ、そこの板古くなってるから
って自分が話し掛けたら老猫がゆっくりこっちを見て
いいんだよ、知ってる。
・・・元気でな
みたいな感じで喋るとまた日向ぼっこの態勢に戻って、 
そこでプツン、って記憶が飛んでその三日後からしか覚えてない。というか思い出せない。

 

28:
三日後の途中からは良く覚えてる。
老猫が三日も家に戻って来ない事なんて今までに無かったから皆大騒ぎで探してた。 
車に轢かれたんじゃ、とか
頭の良い猫は死に際を見せないから何処かで静かに死んでるんだろう、とか大人達が騒いでる真ん中に入っていって、自分についてくる様に言うと井戸に歩き出した、らしい。 

あんまり覚えてない

 

30:
老猫は井戸の底で見つかった。
百年以上使われてない筈の井戸は何故か水が復活してた 
自分が何で知ってたのか散々尋ねられたけれど答えられなかった。

覚えてなかったから

自分が井戸に投げ込んだんじゃないかとか話し合ってたらしい、祖母曰く。

それから井戸は埋める事が決まった。
すぐに埋め立てられた。

 

33:
その後何故か自分だけその猫の事が記憶から消えてた。
周りも話し合ってなるべく話さないようにしていたらしい。

だけど暫く不思議な事は続いた。
猫の集会が空き地から元井戸の有った場所に変わったり
何処からか鳴き声が聴こえたり。

 

40:
時間は過ぎて高校卒業と同時に寮に住み込みで働き始めました。 
色々と金銭的な問題で大学に行けなくなったり、その他諸々。 
実家に戻ってゆっくり出来るまでに三年かかりました 
帰って来て何故か真っ先に気づいたんです。

忘れ物をしている事に

 

41:
荷物を自分の部屋に放り投げて挨拶もそこそこに倉に向かいました。 
ビックリしました、住み込みで働いてた三年の間に倉が取り壊されているんですもの。
倉に置いたままの忘れ物はどうなったのか聞くために祖母の所に飛んで行って尋ねました

 

43:
それは子供のころにした忘れ物って事?

 

47:
>>43 
そうです。 老猫曰くできれば捨てないで欲しい、とあの日井戸の上で言われました・・・ 
というかこうやって文に起こしてると結構思い出してくるものですね 
もう1つ約束があって、これから先この家で猫を飼う時が来たらよろしく頼む、と 
まあ子供の頃の記憶ですからデタラメだと言われればそれまでですが

 

45:
まあ結果から言うと祖母に聞くまでもなく見つかりました。
祖母の部屋に掛けてありましたから

祖母曰くこれだけは何となく捨てられなかったらしいです
その絵―というか写真画を見た瞬間に色々忘れていた事を思い出しました。ぼんやりとですけども

老猫が居たこと。一緒に遊んだ事。
あの日井戸の側で約束したこと。

写真画の番の猫は老猫曰く自分の父と母らしいです。

 

49:
今家には三匹猫が住み着いてたりする
猫を飼うのは老猫以来だったり・・・ 
後井戸について興味深い話を祖母から聞きました

 

52:
祖父の母親が父親が病気で死んだ際にあの井戸のそばで包丁で腹を裂いて殉死した事、それがちょうど65年前の真夏日
老猫が死んだのがそれからちょうど50年後だということ 
調べてみると大体50年単位であの井戸の側でなにかしら死にまつわる事が・・・・


これで終わりです。
駄文に付き合って下さった方ありがとうございました

 

69:
家の猫も今はボケちゃったけど
俺が赤ちゃんのときとか枕元に鼠とか持ってきたり
幼稚園児のころは家の鯉の池に近づくと「危ないから近づくな」みたいな感じで鳴いてたらしい
多分自分の子どもみたいに思われてたんだろうな

 



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